【書評】会社をつくれば自由になれる-中年起業という提案

書評
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中年サラリーマンで出世競争からはみ出した者への提言

少し古い本ですが、竹田茂著の「会社をつくれば自由になれる-中年起業という提案」という本を読みました。

結論は会社の出世競争からはみ出て、会社の中でくすぶっているような人は軸を起業にシフトしたほうが健康的ですよという提案で、それが当てはまる年齢が42歳から54歳をターゲットとしています。

このあたりの年齢は、人事面で今後の会社内での立場が確定している人で、若手にとって代わられるようにビクビクしながら働くのだったら、起業して自立したほうが良いという提言を行っています。

ここまでは普通の起業本と変わらないのですが、面白いのは中年という年代における、家族構成、健康面、能力劣化など歳を重ねると出てくる症状に対して起業のあり方を示してくれている点です。

中年起業ならではの健康面、経年劣化能力に対することなどの提案

中年起業はベンチャーと違って、家族内での環境(介護含む)、健康面、能力劣化などについては上記で述べました。

それでもしっかり準備をして、起業したほうが良いと著者は述べています。

目標は売上1億円程度をメドに、安定的な収入(ストック収入)を増やす方向で起業のスタイルを変えていきなさいという点は年齢を考えると、なるほどと思うところがありました。

40代の半ばになると、自分自身四十肩で悩んだり、夏バテのヘロヘロ感も尋常じゃないことから、こういった起業の方向性は斬新に映りました。

また税理士が一般的にいうある特定の年収になったら、法人化するという手段には賛同できないことも述べています。

理由は外注を使うことを前提に仕事を組み立てていくからです。

これまで培ってきた人脈を会社から業務委託という形なりなんなりで仕事をもらい、自分がプロデューサーになって仕事をまわすというのが中年起業のやり方(管理業務)と結論づけています。

撤退戦(ある程度の年齢が来たら廃業)についても言及しており、とにかく中年ならではのノウハウがぎっちり詰まってよくできた内容です。

まとめ

中年ならではの環境から、出世競争から外れて残りの会社人生をくすぶり続けて生活するくらいなら、徐々に起業という方向に生活をシフトして行って、管理業務を主体としたものをやって、仕事を回すことをしたほうが良いと著者は述べています。

自分は管理職にすらなれなかった、メンタル不安定者なのでこの本でできることは少ないですが、普通に出世競争をしてきた人が、このまま人生納得行かないまま生活するのは不健康という考え方は賛同します。

あくまでもある程度の規模会社の管理職にスポットを当てているので、出世競争からはみ出したとはいえ、優秀な人であることは否定しません。

がこのような人材をタコ部屋に連れて行くよりは、自分の残りの人生怯えながら暮らすより、起業したほうが健全であることは同意します。

ご参考になれば幸いです。

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