【書評】天才を殺す凡人

書評
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人間を簡単にするため、一般論として分類した本

北野唯我著「天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ」を読みました。

天才、秀才、凡人の3タイプの社会的対立をまとめたものになります。

結論は人間はこんなに単純に分類されないが、群衆としての分類を見る場合は参考になるところが多いです。

内容はドラマ形式の小説になっており、会社の赤字事業の存続について天才、秀才、凡人の3タイプが織りなす人間関係の対立を語っています。

個人としてやり取りをする場合はこの本は役に立ちません。

天才、秀才、凡人の対立を描く

本の中では群衆を天才、秀才、凡人の3タイプに分けていますが、その中にも更に分類化されていて、読むと納得はいくのですが、表題と少しずれが生じてしまう気もしました。

現実世界でもアメリカの大富豪である起業家と、同じ国に住んでいて希望を持てない人たちが対立するのは新聞等でよく見かけます。

これは大富豪が天才、希望を持てない人が凡人でトランプ政権が誕生したのは凡人が多数決で、天才に打ち勝つ少ない手であるといえます。

このことが本で述べられています。

秀才のポジションは天才に対して、妬みと憧れの相反する感情を抱いています。

本の物語では妬みと合理性を使い、天才を駆逐するというポジションで描かれています。

最期に秀才と凡人の関係ですが、秀才は凡人を心のなかで見下していると述べています。

これは賛同できませんが、物語では見下すというより論理で凡人を詰めている場面が見受けられます。

個人的には秀才タイプであっても凡人を見下す人は、そんなに多くいるような気がしません。

人には個性があって、心のなかで人を見下す人は天才タイプでも凡人タイプでも、割合的には同じだと思います。

まとめ

本書は物語形式にしているため、善悪の問題がわかりやすく書いてあります。

これが自分のような少し論理的なところと参考文献を使った、ライトな本と比べると真実味に欠けるところがあるのも否めません。

群集心理をライトに理解したい人にとっては、わかりやすく読みやすい内容になっています。

社会心理学などの初歩を勉強したい場合に、この本から読むと良いかもしれません。

ご参考になれば幸いです。

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