ギフテッドは凡人には思いもつかないことを発想する
本書はギフテッドと呼ばれる天才にスポットを当てた本です。
考え方が凡人と大きく異なることから、平穏な時間はいじめの対象になる時間と思い、常に背水の陣をとる傾向があります。
この考え方を持った代表的なギフテッドがイーロン・マスクだとのことです。
年代が変わると貧困をなくすといった、前向きなギフテッドも出てきます。
色々な技術を駆使すれば、そのような社会は実現可能だという考えに著者は反論しています。
世の中はべき分布になっているので、人間がどんなに抗ってもその流れを止めることはできないのではないか?
この考え方に筆者も納得しています。
天才は社会システムを変えようと色々模索している
天才は社会システムを大胆に変えようと、色々模索しているさまが本書からわかります。
所有権をなくし、すべてをオークション形式にすればもっと世の中は良くなるという考え方などが上げられます。
人工知能も今は発展段階で、いずれは攻殻機動隊のような脳にデバイスを入れ込むような社会を想像していたりします。
知識のロングテールの0.1%の考えることは、凡人の想像すらできないことをどんどん作り出していきます。
天才を受け入れる環境についても言及
最後に著者は、日本と海外について比較しています。
天才の意見をどんどん取り入れる社会が欧米には存在するのに、日本は効率化、生産性という言葉が大嫌いで、現状維持バイアスが強烈に働いているため、海外とは異なる発展の仕方をしています。
しかしそれは海外と大きな差になって、取り返しのつかないところまで来ているのではないかという分析をしています。
果たして日本は明治維新のような革命が起こせるのか、それとも現状維持のバイアスが勝って貧乏になるのか、団塊世代が世の中からいなくなったときに答えあわせができると思います。
まとめ
天才の発想は攻殻機動隊のようなものを、現実化するとともに社会システムの良き姿というものについても、凡人が考えも及ばないようなことを、テクノロジーを使って考えています。
ただ現状はべき分布の構成にしたがっているので、これを変えるのは不可能ではないかという著者のような意見もあります。
でもぶっ飛んだ考え方は、とんでもない飛躍を生み出すのも事実で、日本はこれにキャッチアップできるのか、現状維持バイアスが強烈にかかっている社会でそれが可能なのかを、これからの推移で見ていたいと思います。
ご参考になれば幸いです。
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