【書評】女性不況サバイバル

書評
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昭和的価値観を強制させたため、社会の割を食っている人への本

竹信三恵子著「女性不況サバイバル」を読みました。

結論は国の制度は昭和的価値観に凝り固まって、現在の給料を稼いでいる世代の声を無視している。

という内容になります。

またバラマキ自体も単位が個人ではなく「イエ」であるため、こちらも不都合なことに国が目を瞑っているとの声が無視されていると強調しています。

高齢化社会で70代以上が投票率高い社会だと、この世代の底辺世論が過去の栄光論と、イノベーションは理解できないから、とにかく現物よこせという話に終始しているが身近にいるのでよくわかります。

バブル脳から進歩しない人が、世の中のことを牛耳っていては、まあこういう不満が現役世代に出ても当たり前だろうなという結果に落ち着きます。

筆者も今は16:30に仕事が終わって、17:00に駅から帰る途中に自分の親と同世代(60代後半から70代前半)の女性に「こんな時間に帰るなんて」といったつぶやきを聞きました。

こういう過去から考え方が進歩しない人が、この世代は多いいのだろうという事例です。

「イエ」制度へのこだわりで困る人もいる

またこの本では「イエ」制度の考え方にも言及していて、世帯で給付金を配る方法は生き方の多様性を無視している、と述べています。

ここでいう「イエ」制度とは、世帯主に給付金を配るのが普通という考え方です。

世帯主=旦那さんで、夫婦が不和を起こすことはありえないという前提で、ルールを制定しているという点がもう時代遅れと著者は述べています。

そもそもシングルマザー、外国人、DV家庭など家庭状況は様々で、自分ひとりだけでは問題を解決すること自体困難なのに、十把一絡げにして「自己責任」の一言で済ますのが今の日本と喝破しています。

この国の現状維持の強烈な力に対抗するべく、色々当事者が組織を作って発言権を増しているようですが、どこまでこの声が届くのか見届けたいと思います。

問題の挿げ替え

「イエ」制度で少し述べましたが、国の現状維持の強烈な力というのがどういうものか事例を上げて本では紹介しています。

自己責任論なども該当します。

国がこういった多様性の声を運動として捉えようとすると、問題を挿げ替えて世論に公表していると酷評しています。

このあたりのバトルは第三者から見ると、非常に興味があり世論はどちらの見方をするのか、またマスコミなどへの影響はどうなのか、それを見ているカウチポテト層の反応はなど興味は尽きません。

運動している方は大変でしょうが。

まとめ

以上女性不況サバイバルについて、まとめました。

これは価値観が変えられない昭和脳の老人対現役世代で割りを食っている世代の戦いでもあります。

今は国が昭和脳の老人世代を養護していますが、果たして組織を作って運動を広げることでこの世論や法律を作り変えることができるのか、またはできない場合はどういったことが原因なのか、今後の推移を冷静に見届けたいです。

傍観者ですが、心情的には後者の考え方に賛同しています。

ご参考になれば幸いです。

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