【書評】日本人の9割が知らない遺伝の真実

書評
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特定の狭い範囲の能力だけ優遇するから、多くの人の不満がたまる

安藤寿康著「日本人の9割が知らない遺伝の真実」を読みました。

結論から言うと、人の能力はもっと多様性があり色々とそれに向けてTOEICのような検定試験を儲けてはどうか?というものです。

では多様性とは何か?

一般的な知識、体力だけではなく、電車についてかなり詳しいことや、マイナーな遊びにこだわりを持つなど人間を推し量れる能力は、知能と体力と人脈だけではないはず。

しかし知能テストに代表されるように、小学校でよくやる科目(国語、英語、算数等)だけで人間の優劣を評価するのは間違っていると筆者は述べています。

徹底した分業が確立されれば、もっと社会は良くなるはずだというのが著者の意見で、おそらく多くの所得が高くて人格者の人は、そう思っているはずです。

ただ現在の教育は、徹底した分業というものではなくITなどの特定の能力にだけ優秀であることを、証明しているため、それが多くの人にとって不満要素が溜まっているのが現状ではないかという想定です。

能力は多様性があり、それぞれに検定を作るのはどうか?

上記ITの場合、人口の0.3%しかおらず内訳が特定の性や人種に偏っているとのこと。

職業に貴賤はないとはいうものの、国のトップがそう思い込んでいる節があるような気がします。

所得が高く人格者の人は、違っていても国や他の所得が高い人が自分の優位なところを崩されたくないために、このような社会が出来上がってしまったのかもしれません。

これに対して、そもそも色々な人種の人が色々な国に来ているので、職業や能力についてもTOEICやTOEFLのような国際標準のような検定が必要と著者は述べています。

今までそういった発想がないのがおかしいという意見は、目からウロコでした。

確かに色々な職業や能力で検定を作ると、その分野においてお墨付きをいただくので、所得が上がる可能性も十分考えられます。

職業の多様性と認定を受けることで、犯罪が減るのか?

これは本には書いていないことですが、人それぞれ向いている職業や能力が異なるし、そこに本人がピッタリハマるまでは時間がかかります。

またハマっても、人間関係で日本のようなブラック礼賛のような考え方を持った経営者に当たると、嫌いになってメンタルやられる等、考え出すと負の面は果たして減るのかというのも気になります。

そうならないために、仕事の透明性と解雇規制の見直しなどやらなければならないことをまず着手しないと、不幸な人がどんどん増えて犯罪が増えるのではないかと推測します。

国のトップ含め、世間体に知識労働絶対主義というものに縛られているため、実現は難しいのではないかという気がします。

まとめ

能力の遺伝については、知識労働に比重が傾きすぎて、それがカーストを作っているというのが現実で、残りは環境によるというものです。

ただ人はそれぞれ向いている職業や能力があるため、その多様性について世論のお墨付きのような検定を多数作れば、このいびつな所得階層は解消されるのではないかというのが、著者の結論です。

これは所得が高く人格者の人の意見とほぼ一致します。

しかし国のトップや教育機関は、そこに目を向けそうにないため実現にはかなりの困難が生じているような気がします。

現実に分業を徹底化すると、犯罪が減り、幸福度が上がるのか見てみたい社会ですが、中々国自身がプライドが高いため、こういったことに熱心になるのは、自分が亡くなったあとになるかもしれません。

ご参考になれば幸いです。

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