【書評】LTVの罠

書評
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LTVとは

まずタイトルがいきなり略称を使っていますが、LifeTimeValueの略です。

日本語に訳すと「顧客生涯価値」になります。

では顧客生涯価値とは何なのかというと、特定の顧客が企業やブランドとの関係を持ち続ける期間中に、その顧客が企業から生み出す価値を評価する指標です。

この裏には企業が永続的に、お客様から定期的にお金を支払ってもらえる仕組み作りという思惑が隠れています。

本書は著者がWebサイトのコンサルタントをしているので、Web系のツール(サイト、メールマガジン、SNS等々)を活用して、その仕組作りをお手伝いするのですが、ここに販売者側と顧客側の思惑の相違が多々あると指摘しています。

販売者が考えるLTVとお客様の考えるLTVとの認識の齟齬

この本では販売者が考えるLTVと、お客様の考えるLTVの認識に齟齬が生じていて多数の事例とともに紹介されています。

簡単にいうと内部事情が優先していて、お客様の考えをないがしろにしているというのが真実で、営業部やマーケティング部の衝突などが事例として挙げられています。

しかし実際は想像している以上に、お客様の考え方はシンプルで「そんな複雑なことを考えてもいない」という現状が見え隠れします。

これは特定の業種(小売業)だけでなく、サービス業(宿泊)、金融(保険、消費者金融)などにも当てはまります。

それぞれお客様の考えるLTVは業界によって異なるので、一概にWebがベストとはいえません。

各業界によって解は異なっているので、お客様を徹底的に観察するのが一番良い方法だと述べています。

実際の解決策は地道な聞き込みやアンケート

ではお客様を徹底的に観察して、策を練るとはどういうことなのか?

これは地道に直接お客様に聞き込みを行う、またはWebや紙でアンケートを取るなどして、そこから得られた情報を元に未来を推測して、施策を打つというものです。

昔ながらの方法ですが、結局ニーズを掘り起こして、双方良い関係を結ぶには最新に手法などに惑わされないで、地道な方法に従ってやるのが一番のようです。

まとめ

最後にまとめです。

販売側の社内事情が優先して、LTVという言葉が独り歩きしてお客様の認識と大幅な齟齬が生じています。

お客様側の認識は、販売側が考えるよりかなりシンプルで販売側が考え過ぎのイメージを持ってしまいます。

対策としてはお客様を徹底的に観察することです。

方法としてはお客様への直接の聞き込み(インタビュー)、アンケートの取得など昔からの方法を使って、そこから未来を導き出すというのが一番良い方法のようです。

流行に乗って変な最新のソーシャルネットワークをつかう必要性は、特にありません。

ご参考になれば幸いです。

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